スマート農業横丁

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ニコン・トリンブルと精密農業のご紹介

株式会社ニコン・トリンブルは、株式会社ニコン と 米国 Trimble Inc.との出資比率50:50の合弁企業として2003年に設立されました。現在は、農業機械向け自動操舵システムをはじめGNSS受信機やトータルステーションなどの測量機器から、3D計測ソリューション、情報化施工、精密農業まで、生産性向上をサポートする幅広いソリューションとサービスを提供しています。

【ニコンについて】
ニコンといえば、現在ではカメラを真っ先にイメージされる方が多いかと思います。
実はニコンはカメラ事業を行うよりも前、測量などで使われる機械を開発・製造しておりました。

【Trimbleについて】
Trimble Inc.は、民間向けGNSS受信機のパイオニア企業です。GNSS測位技術の研究・開発を40年にわたり行い続けており、Trimble GFXシリーズをはじめとしたGNSSガイダンス・自動操舵システムはこれまで全世界で約35万台の出荷実績があります。

【Trimbleと精密農業】

1.開発初期
  1990年代後半、デルモントケチャップ社の依頼で農業用GPSガイダンスの開発が開始されました。
 当時のGPSの単独測位精度は誤差約10mで、現在の単独測位とは比較にならないほど誤差の大きいものでしたが、RTK技術が開発され、高精度でのガイダンスの提供が可能となりました。
 

 

2.欧米での精密農業の普及
 Trimbleが技術開発を継続した他、世の中の技術革新によって、2000年代では高精度・省力化の実現が可能となりました。その結果、DGPSが1周波から2周波に対応したほか、インターネット網の整備によるVRSサービスの実現、GISのオンライン上への移行などが行われ、その結果欧米での精密農業が普及しました。

3.精密農業の国内での普及
 日本国内では、2000年代後半~2010年代前半にかけて最初にGNSSガイダンスが導入され、その後自動操舵システムが徐々に普及し始めました。
この頃に販売された製品の代表的なディスプレイは、”EZ-Guide 500” “EZ-Guide 250” “CFX-750”です。
 

4.さらなる製品開発
 2010年代後半に、現在多くの方にご利用いただいているTrimble GFXシリーズが登場しています。そこからも、Trimbleは自動操舵システムをさらに生産者様のご要望に対応すべく、舵角センサー無しでの超低速自動操舵、田植機に対応した車両プロファイル製作、国産の小型トラクターに対応、車速連動やISOBUSへの対応による作業機連携の技術や、農作業時に自動取得する、ディスプレイ上で色塗りをした場所の“作業データ”を活用したクラウド上のサービスなど、日々生産者様の農業経営をサポートする技術を研究開発しています。

Trimbleの農業部門は、2024年4月1日からPTx Trimbleとなり、ニコン・トリンブルでは引き続きPTx Trimbleの提供するGNSSガイダンス・自動操舵システムをはじめとした製品を取り扱っていきます。